アメリカのビルボードナンバー1になったBTSは本当にアメリカで人気があるのか?検証してみました。

アメリカ人の気質から考える

原爆Tシャツを着たことで、日本でのテレビ出演取りやめになったBTS。今、話題になっています。

今年、5月にビルボートチャートの1位を獲得したというニュースを聞き、その時は正直驚きました。

もちろん、アジア人初としてすごいとは思いますが、アメリカ人の気質を考えたときかなり疑問感じたのも事実です。

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外国や外国語には基本興味なし

多くのアメリカ人はアメリカが何においてもナンバー1だと思っています。

実際、アメリカがナンバー1の分野も多く、世界最大の影響力を持つ国だということは間違いありません。

エンターテイメント界において、特にその傾向は顕著で、アメリカでヒットした映画、ドラマ、音楽は世界中でヒットし、そのため莫大な製作費をかけても回収でき、アメリカのエンターテイメント界はますます発展してきました。

自国のエンタメが充実しているので、一般の人があえて外国や外国語で製作したものに目を向けることは、まれです。またアメリカ人は英語を世界共通語と思っているのか、アメリカで活躍している外国の著名人の英語になまりがあったり、流ちょうでないと馬鹿にすることも多いのです。

疑問点1:アメリカの言語は英語で、外国人、外国語には基本興味なし。BTSは全員韓国人、そして歌詞のほとんどが韓国語のアルバムなのに1位?

アジア人男性をアイドル視する白人、黒人は多くない

アメリカの人口は2018年で約3億2886万人。Wikipediaを参照すると、2016年の統計で、アメリカの全体の73.3%が白人、12.6%が黒人、アジア人はわずか5.2%です。

一般的に、異人種間より、同じ人種間での恋愛や結婚が圧倒的に多いです。何が言いたいのかというと、アメリカで大多数を占める白人、黒人が異人種のアジア人に憧れたり、好きになったりすることはそれほど多くはないということです。

現実にアメリカの映画やテレビで活躍する俳優を見たとき、アジア系の俳優でイケメン枠として活躍している俳優はいるでしょうか。思い浮かびません。

むしろ、アジア人といえば、真面目で勉強ができるのが取り柄のイケてない枠が定番のようです。

疑問点2:圧倒的に白人、黒人の人口が多いアメリカで、全員アジア人の韓国人男性がアイドルとして本当に人気なの?

参照:Demography of the United States

ビルボードチャートの検証

BTSは5/24のチャート週の”Billboard200”で初登場1位

『LOVE YOURSELF 轉 “Tear”』が米ビルボード・アルバム・チャート”Billboard 200”で5月に初登場1位を獲得したそうです。また2作目である『LOVE YOURSELF 結 ‘Answer’』も9月に1位を獲得。

ビルボードとは音楽業界誌『ビルボード』を出版し、アメリカで最も権威のある音楽チャートだと言われています。チャートで有名なのは、シングルの人気チャートの”Billboard Hot 100”とアルバムとEPの人気チャートである”Billboard 200”です。

Billboard 200の順位の決め方:チャートの順位はアメリカにおける1週間分のセールスのみだったが、2014年からストリーミング再生数なども反映してチャートが決められる。

5/24に1位獲得したときと、その他のアーティストの順位の推移の比較

BTSがビルボードで1位を獲得したのは事実です。BTSが1位を獲得した時の、2位Post Maloneと3位Lil Babyの10週に渡る順位の推移の比較をしてみました。
 週 BTS

「Love Yourself: tear」
Post Malone

「beerbongs & bentleys」
Lil Baby

「Harder Than Ever」
6/2 1位 2位 3位
6/9 6位 2位 7位
6/16 14位 2位 9位
6/23 21位 4位 9位
6/30 27位 4位 15位
7/7 30位 3位 11位
7/14 47位 3位 12位
7/21 48位 2位 10位
7/28 49位 3位 8位
8/6 61位 2位 10位
■10週に渡って、3アーティストの順位を追ってみると、BTSは1位を取ってから、一度も順位を上げることはありませんでした。

その他2人は順位が上がったり下がったりはするものの、10週すぎた後もベスト10内に残っています。BTSは通常のアメリカで人気アーティストと違う順位の動きをしており、一瞬は売れたかもしれませんが、通常のヒットとはなりませんでした。

売上は?

BTS「Love Yourself: tear」の売上は13万2000枚、Post Malone「Beerbongs & Bentleys」の売上は200万枚です。

週ごとに、売上の集計するので、一度に集中して売り上げがあれば、順位を上げることはできそうです。Can We Stop Pretending K-Pop is Popular? を読むと、1週間に3万1000枚を売り上げると、ビルボードトップ20位に入ることができると推測しています。

現在、韓国系アメリカ人は全米に170万人おり、韓国系アメリカ人の10%がBTSのアルバムを買えば17万枚の売上となります。

そう考えると、日本のグループでも、ファンが後押しして協力すればビルボード1位になれるような気もしてきます。

参照:https://en.wikipedia.org/wiki/BTS_albums_discography

ビルボード米ビルボード、アルバム総合チャートをリニューアル ストリーミング再生数なども反映へ




当然ながらファンのほとんどはアジア系。「Ellen Degeneres Show 」にBTSが出演時のファン

まとめ

BTSはビルボード1位は獲得しましたが、アメリカ人全体に人気があるのではなく、空港に群がるファンやテレビ観覧者の映像を見ると、韓国系を中心としたアジア人に人気があるようです。

しかし、アメリカではアジア系は全体の5.2%しかいません。全米が注目しているグループというよりは、アジア系アメリカ人の間で人気のグループと言ったほうがいいかもしれません。

また現在ビルボードのチャートの集計方法が純粋なアルバム売上だけではなく、ストリーミングも加えられることから、本当に人気のあるアーティストが分かりにくいです。

アジア系を中心にBTSを後押しするために、集中的に発売直後にアルバムを購入した結果ということも考えられます。

もし今後、BTSのアルバムがアメリカのチャートで1位を取ったとたん、急降下していくのではなく、他のアーティストのような発売後10週間はベスト10内に残り、アジア系だけではなく、他の人種の支持を得れば、その人気は本物であると言えるのではないでしょうか。

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